2016年1月9日土曜日

「まぜるな危険」のラベルが表示されるようになったいきさつ

塩素系や酸性系の洗浄剤には「まぜるな危険」のラベルが表示されている。

それは、カビ取り剤や漂白剤などの「塩素系」の洗浄剤に含まれる次亜塩素酸NaClOと、塩酸HClを含むトイレやタイル用の「酸性系」の洗浄剤を混ぜて使うと、NaClO+2HCl→NaCl+H2O+Cl2 と、塩素ガスが発生し、それを吸い込むと死に至ることがあるから、注意を促すために「まぜるな危険」とラベルを表示するようになった。

いつごろ、また、どのようないきさつで、「まぜるな危険」のラベルが表示されていったのかを新聞の記事を参考にして説明する。

-----------------
スポンサードリンク

-----------------

1987年12月9日に徳島県那賀郡上那賀町で、カビ取り剤とトイレ・タイル洗浄剤を使って風呂掃除をしていた主婦が死亡。これまでに軽い中毒症状の事例はあったが、死亡事例は初めてである。
(参考:朝日新聞朝刊1988.3.2)

徳島県の事故を受けて、洗剤メーカーによって「塩素系と併用不可」もしくは「酸性タイプと併用不可」のステッカーが全国の小売店やスーパーに配布されるようになった。
(参考:読売新聞朝刊1988.3.2)

1989年1月29日、長野県長野市で次亜塩素酸ナトリウムと塩素系の洗浄剤を使って風呂掃除をしていた主婦が塩素ガスで死亡。2件目の死亡事例である。同様の事故で病院に行った事例は、1988年には、東京都内、北海道、茨城で計5件発生している。
(参考:読売新聞朝刊1989.2.17)

塩素系洗浄剤と酸性系洗浄剤を混ぜる事故が相次ぎ、通産省では、表示の見直しを行い、1990年3月からすべての製品の表ラベルに「まぜるな危険」の表示を義務付けることにした。
(参考:読売新聞朝刊1989.12.2)
------------------------------------------------
スポンサードリンク

-----------------

以下のような酸性系と塩素系を混ぜる事故事例もある。

2007年12月21日、愛知県名古屋市千種区のイオン千種で、ポンプ場で酸性とアルカリ性の薬品を誤って混ぜて塩素ガスが発生。
(参考:読売新聞朝刊2007.12.22)

2008年9月18日、佐賀県唐津市で、温泉施設の露天風呂で塩素ガスが発生し1人軽症。次亜塩素酸ナトリウムで清掃中、汚れが多いと思い、炊事場の塩酸水溶液もまいた。
(参考:読売新聞朝刊2008.9.20)

2015年7月1日、山形県山形市のプールの機械室で塩素ガスが発生。2人入院。プール消毒のために、アルカリ性の次亜塩素酸の液体をタンクに入れる際、誤って酸性の清掃薬品の入ったタンクに投入。
(参考:読売新聞朝刊2015.7.3)

0 件のコメント:

コメントを投稿