2015年9月6日日曜日

温暖化が進むと氷河期になる理由

映画「The day after tomorrow(デイ・アフター・トゥモロー)」の中で
温暖化が進むと氷河期がやってくるという話があるそうです。

僕はその映画を見たことがないけれど、温暖化が進むと
氷河期になる理由は昔、聞いたことがあるので、忘れないうちに
まとめておこうと思います。

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まず、気候についての話をします。

赤道は暑くて、緯度が高くなるにつれてだんだんと温度が低くなっていき、
北極と南極はとても寒い気候になります。

これは、緯度が高い場所ほど太陽光線と地面の間の角度が小さくなり、
太陽の熱を受けにくくなるからです。

ここまでの説明だけだと、
同じ緯度にある2つの地点では、太陽光線と地面の間の角度は同じになり、
受ける太陽の熱量も同じになり、気温も同じぐらいになると思うでしょう。

しかし、北緯51度あたりにあるイギリスのロンドンは冬でも
2~6℃となかなか水が凍る温度にならないのに対し、
同じ北緯51度あたりにあるロシアのサハリン(北海道の北にある)は
冬は-10~-5℃ぐらいになります。
ロンドンとサハリンでは同じ緯度なのに冬の温度がかなり異なります。

この原因は、ロンドンには大西洋を通って赤道から暖かい海流がやってくるからです。
暖かい海流が近くを通ると、冷たい空気も暖められて、気温が上がります。
なので、ロンドンは他の同緯度の地域より暖かいのです。


では、なぜ大西洋では赤道からヨーロッパに向けて暖かい海流があるのでしょうか?
それの答えが、北極にあります。

北極ではあまりに寒すぎて、海の水の一部が氷になります。
その時、氷になる部分は塩分をあまり含まず、海水のままの部分は塩分が残ります。
すると、海水の塩分濃度が高くなり、普通の海水より重くなります。
そのため、塩分濃度が高くなった海水は下へと沈んでいきます。

そうすると、沈んだ海水を補うために周りから海水を補わなければなりません。
その結果、北極に向かっての海水の流れができます。
これが、赤道から北極に向けての海水の流れとなり、赤道で暖められた水が
ヨーロッパまでやってくるようになるのです。


それでは、温暖化が進むとどうなるのでしょうか?
まず、北極に氷ができなくなります。
すると、周りの海水に比べて海水の塩分濃度が高くなることが
なくなるので、赤道から北極への海水の流れがなくなり、
ヨーロッパに暖められた水が来なくなります。

結果、ヨーロッパは寒くなります。
そして、ヨーロッパに氷河ができます。
氷河は氷でできているので、太陽光線を反射します。
反射するということは、太陽の熱で地球を暖めることができません。
その結果、さらに寒くなり、氷河ができて、寒くなり・・・・
を続けていきあっという間に氷河期になってしまうのです。


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そして、さらに寒くなり、氷河ができて、寒くなりが続くと、地球の表面がすべて氷に覆われてスノーボールアース(全球凍結)と呼ばれる状態になることもあります。

そうすると、理論上はスノーボールアース状態から地球は抜け出せなくなるはず
ですが、実際には、火山活動による二酸化炭素などの温室効果ガスの放出で
温暖化がまた始まるということがあるそうです。













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