2015年4月22日水曜日

コリオリ力を理解する

回転座標系にいる人にとって、
ωの角速度で回転座標系で速度vで動いている物体は
動いている方向の直角方向に2mωvの力が
働いてるように見える。(mは質量)

この力をコリオリ力と呼ぶ。


このコリオリ力について参考書を見ると、
たいてい微分とかによって式展開をしているが、
計算式を見せられても計算はわかるが
コリオリ力に関して直感的にわからない。

ということで、遠心力を求めたときと同じように、
直感的にわかりやすいと思われる図をつけて理解していく。
(この後の説明は遠心力を理解するを読んだ前提で説明してある)




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まず、外の静止系から見て点Oを中心として反時計周りに回転している板の上に
板の上から見ると止まっている物体があるとする。

その物体は板の外の静止系から見ると、rωの速度で動いてるように見える。
(板の回転の角速度をω、点Oと物体の距離をrとする)
t秒でのこの物体の板の回転による速度をV(t)とする。(|V(t)|=rω)

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次に、回転している板の上で物体がt秒の時v(t)の速度で動いたと考える。
(v(t)は、V(t)と平行としておく。詳細は下図を参照)

































板の外の静止系から見ると物体はV(t)+v(t)の速度で動いてるように見える。
(上図では、薄緑色で書かれている)

ここで、点Oからt秒の物体の位置の方向をx軸、V(t)の方向をy軸とする
xy座標を考える。

板の上から見て物体はv(t)の速度で動くため、
t秒ではxy座標で見て、(x,y)=(r,0)にあった物体が、
Δt秒後にはxy座標からΔθ回転したx'y'座標で見て、
(x',y')=(r, |v(t)|Δt)に物体が存在するようになる。(下図参照)
(Δθ=ωΔtである)


Δt秒後の静止系から見た板の回転による部分の物体の速度はV(t+Δt)、
Δt秒後の回転する板の上から見た物体の速度はv(t+Δt)とすると、
Δt秒後の物体の静止系から見た速度は、V(t+Δt)+v(t+Δt)となる。

Δt秒の間の静止系から見た速度ベクトルの変化をΔtで割ったのが
加速度ベクトルとなるので、
(V(t+Δt)+v(t+Δt))-(V(t)+v(t))=a(t)Δt
(a(t)は物体の加速度ベクトル。
上の図の右下あたりに薄緑色でベクトルの絵が書かれている)

ゆえに、加速度を求めるには、(V(t+Δt)+v(t+Δt))-(V(t)+v(t))を計算する必要がある。

(V(t+Δt)+v(t+Δt))-(V(t)+v(t))=(V(t+Δt)-V(t))+(v(t+Δt)-v(t))となるので、
図を見ながら、(V(t+Δt)-V(t))と、(v(t+Δt)-v(t))を計算する。

板の上から見た物体の速度の大きさは変わるわけがないので、|v(t)|=|v(t+Δt)|
v(t)とv(t+Δt)の間の角度は、Δθとなるので(Δθ=ωΔtである)、
遠心力の時の計算と同じような計算をすると、Δt→0で
v(t+Δt)-v(t)=|v(t)|ωΔt×(-e) -①
(eV(t)と垂直で円の外側方向の単位ベクトル。
遠心力の時と同じ計算はこちら)

V(t)とV(t+Δt)の間の角度は、Δθ+Δφとなる。
(Δφは上の図に書いてあるが、Δt秒後の物体の位置(x',y')=(r,|v(t)|Δt)をA、
x'y'座標で(x',y')=(r,0)となる位置をBとしたときの∠AOBをΔφとしている。
ちなみにtanΔφ=|v(t)|Δt/rとなる。)
さらに、Δt→0の時、Δφ=|v(t)|Δt/rと考えていい。

物体と点Oからの距離はΔt秒後にr(t+Δt)になる。
r(t+Δt)=r+O(Δφ2)=r+O(Δt2)となるので
(遠心力の理解の補足と同じように計算 (遠心力の補足の計算はこちらの下の方にある))、
Δt→0でO(Δt2)の部分が加速度ベクトルを求める時は0になる。
なので、r(t+Δt)=rと考えても差支えがない。
(O(Δφ2)は、k2Δφ2+k3Δφ3+・・・で、k2、k3・・・は有限)

|V(t+Δt)|=r(t+Δt)ω=rωとなり、|V(t+Δt)|=|V(t)|と考える。
これも、遠心力の時の計算と同じような計算をすると、Δt→0で
V(t+Δt)-V(t)=|V(t)|(Δθ+Δφ)×(-e)=rω2Δt×(-e)+|v(t)|ωΔt×(-e) -②
(遠心力の時と同じ計算はこちら

①と②より、
a(t)Δt=(V(t+Δt)+v(t+Δt))-(V(t)+v(t))
=(V(t+Δt)-V(t))+(v(t+Δt)-v(t))
=rω2Δt×(-e)+2ω|v(t)|Δt×(-e)

ゆえに、加速度ベクトルa(t)=rω2×(-e)+2ω|v(t)|×(-e)

見かけの力は加速度ベクトルと逆方向に働くので(慣性力を理解するに書いた)、
見かけの力は、ma(t)=mrω2×e+2mω|v(t)|×e

mrω2×eは遠心力の部分で、2mω|v(t)|×eはコリオリ力の部分である。
物体が板に対して進む速度の向きとは直角で右方向にコリオリ力が働くことになる。

コリオリ力の大きさは2mω|v(t)|


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さらに次に、
回転している板の上で物体がt秒の時v(t)の速度で動いたと考える。
(v(t)は、V(t)と垂直としておく。詳細は下図を参照)

板の外の静止系から見ると物体はV(t)+v(t)の速度で動いてるように見える。
(上図では、薄緑色で書かれている)

ここで、点Oからt秒の物体の位置の方向をx軸、V(t)の方向をy軸とする
xy座標を考える。

板の上から見て物体はv(t)の速度で動くため、
t秒ではxy座標で見て、(x,y)=(r,0)にあった物体が、
Δt秒後にはxy座標からΔθ回転したx'y'座標で見て、
(x',y')=(r+|v(t)|Δt,0)に物体が存在するようになる。(下図参照)
(Δθ=ωΔtである)

Δt秒後の静止系から見た板の回転による部分の物体の速度はV(t+Δt)、
Δt秒後の回転する板の上から見た物体の速度はv(t+Δt)とすると、
Δt秒後の物体の静止系から見た速度は、V(t+Δt)+v(t+Δt)となる。

Δt秒の間の静止系から見た速度ベクトルの変化をΔtで割ったのが
加速度ベクトルとなるので、
(V(t+Δt)+v(t+Δt))-(V(t)+v(t))=a(t)Δt
(a(t)は物体の加速度ベクトル。
上の図の右下あたりに薄緑色でベクトルの絵が書かれている)

ゆえに、加速度を求めるには、(V(t+Δt)+v(t+Δt))-(V(t)+v(t))を計算する必要がある。

(V(t+Δt)+v(t+Δt))-(V(t)+v(t))=(V(t+Δt)-V(t))+(v(t+Δt)-v(t))となるので、
図を見ながら、(V(t+Δt)-V(t))と、(v(t+Δt)-v(t))を計算する。

板の上から見た物体の速度の大きさは変わるわけがないので、|v(t)|=|v(t+Δt)|
v(t)とv(t+Δt)の間の角度は、Δθとなるので(Δθ=ωΔtである)、
遠心力の時の計算と同じような計算をすると、Δt→0で
v(t+Δt)-v(t)=|v(t)|ωΔt×e// -③
(e//V(t)と垂直で円の外側方向の単位ベクトル。遠心力の時と同じ計算はこちら)

V(t)とV(t+Δt)の間の角度は、Δθとなる。

物体と点Oからの距離はΔt秒後にr+|v(t)|Δtになる。
|V(t+Δt)|=(r+|v(t)|Δt)ωとなる。
一方、|V(t)|=rω
なので、
V(t+Δt)=|V(t+Δt)|×(V(t+Δt)/|V(t+Δt)|)
=(r+|v(t)|Δt)ω×(V(t+Δt)/|V(t+Δt)|)
=|V(t)|×(V(t+Δt)/|V(t+Δt)|)+|v(t)|Δtω×(V(t+Δt)/|V(t+Δt)|) -④

||V(t)|×(V(t+Δt)/|V(t+Δt)|)|=|V(t)|で、
|V(t)|×(V(t+Δt)/|V(t+Δt)|)とV(t)の間の角度はΔθなので、
遠心力の時の計算と同じような計算をすると、Δt→0で
|V(t)|×(V(t+Δt)/|V(t+Δt)|)-V(t)=|V(t)|Δθ×(-e)=rω2Δt×(-e) -⑤
(遠心力の時と同じ計算はこちら





④と⑤より、
V(t+Δt)-V(t)=|v(t)|Δtω×(V(t+Δt)/|V(t+Δt)|)+rω2Δt×(-e) -⑥

③と⑥より、
a(t)Δt=(V(t+Δt)+v(t+Δt))-(V(t)+v(t))
=(V(t+Δt)-V(t))+(v(t+Δt)-v(t))
=rω2Δt×(-e)+ω|v(t)|Δt×(e//)+|v(t)|Δtω×(V(t+Δt)/|V(t+Δt)|)

V(t+Δt)/|V(t+Δt)|は、単位ベクトルである。
V(t)と垂直で円の外側方向の単位ベクトルe//V(t+Δt)/|V(t+Δt)|の間の角度は
Δθである。e//V(t+Δt)/|V(t+Δt)|は微小しか違わないので、
e//=V(t+Δt)/|V(t+Δt)|としてしまっていい。

ゆえに、先ほどの計算は
a(t)Δt=(V(t+Δt)+v(t+Δt))-(V(t)+v(t))
=(V(t+Δt)-V(t))+(v(t+Δt)-v(t))
=rω2Δt×(-e)+2ω|v(t)|Δt×(e//)

ゆえに、加速度ベクトルa(t)=rω2×(-e)+2ω|v(t)|×(e//)

見かけの力は加速度ベクトルと逆方向に働くので(慣性力を理解するに書いた)、
見かけの力は、ma(t)=mrω2×e+2mω|v(t)|×(-e//)

mrω2×eは遠心力の部分で、2mω|v(t)|×(-e//)はコリオリ力の部分である。
物体が板に対して進む速度の向きとは直角で右方向にコリオリ力が働くことになる。

コリオリ力の大きさは2mω|v(t)|


物体がV(t)と同じ方向に動いても、V(t)と垂直の方向に動いても
コリオリ力は2mω×速度vとなる。

コリオリ係数は2ωである。


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じゃあ、物体がV(t)とは斜めの方向に動いたときコリオリ力はどうなるか?

回転している板の上で物体がt秒の時、v(t)+v(t)の速度で動いたと考える。
(V(t+Δt)+v(t+Δt)+v(t+Δt))-(V(t)+v(t)+v(t))を今までと同じように求めれば、
コリオリ力が求まるであろう。(下図参照)

結果は、v(t)+v(t)のベクトルにたいして直角の方向で右方向に
2mω|v(t)+v(t)|のコリオリ力が働く。
(めんどくさいので計算は省く)


実は、参考書のコリオリ力を求める計算はこれをやっているだけである。

正直言って僕の図もコリオリ力が直感的にわかりにくいかもしれない。

コリオリ力が直感的にわかりにくい理由は
v(t)の時は、V(t+Δt)とV(t)の間の角度がΔθ+Δφで、|V(t+Δt)|=|V(t)|であるが、
v(t)の時は、V(t+Δt)とV(t)の間の角度がΔθで、|V(t+Δt)|=|V(t)|+rωΔtと、
v(t)の時とv(t)の時とでは、V(t+Δt)の性質が変わるためである。

ただ、違うような計算をしているのに、最終的にv(t)の時もv(t)の時も
コリオリ力は2mωvとなるのはすごいと思う。




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