高校物理の力学を学んでいると、慣性力という単語が出てくる。
慣性力というものが自分にとってはあまりにも理解しづらく、
自分がその単語をしっかりと理解したのが高校を卒業してからだった。
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そもそも慣性力という単語で混乱していた理由は、
力学の問題を解く上で、どのような問題の時に慣性力を考慮するのか
わからなかったからである。
電車が加速している時につり革にかかる力の問題を解くときは、
慣性力というものを考慮して解く。
一方、斜面上にある物体がすべり落ちる問題を解くときは、
物体にかかる力として重力と摩擦力と垂直抗力を考えて、
斜面下向きにかかる力を計算して、それを運動方程式に代入して、
物体の加速度を求める。
この問題では、全く慣性力の話はでてこない。
いつ慣性力を使えばいいんだろうかという点でずっと混乱していた。
(受験問題は慣れで慣性力を使ったり使わなかったりしたから問題なかったが)
わからないまま数年たったが、
大学に入ってコリオリ力という単語が出てきて、
コリオリ力を理解するには慣性力を理解しなければならず、
がんばって慣性力について理解した。
慣性力とは、動いてる座標系にとって止まって見えているが、
外の静止座標系から見ると加速しているものを
動いてる座標系で考えるのに役立つようにしたのが慣性力である。
たとえば、電車のつり革の問題。
<問題>加速度aで加速している電車につり革がぶらさがっています。
電車の進行方向の運動方程式を書け。
まず、電車の外の静止座標系から見た場合、
つり革は電車と同じ加速度aで加速している。そのため、張力なども考慮すると
運動方程式は、
ma=Tsinθ
となる。
一方、電車の中の座標系で考えると、電車の中ではつり革は止まって見えるので、
加速度0であり、つり革にかかる張力と慣性力を考えると、
0=Tsinθ-ma
となる。
電車の外から見た静止座標系の運動方程式を
電車の中の座標系でも成り立たせるためには、
右辺に-maを入れる必要がある。
それが、慣性力である。
とりあえず、僕は慣性力というのがわからなくなったら、
静止座標系から見た運動方程式を考えて、
慣性力という存在を忘れてみることにしている。
(ていうか、慣性力について同じような説明がいろんなところでいっぱい
されているのに今までなんでわかんなかったんだろうか)
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