<解説>
人手不足を解消するには、生産性向上だ!
2016年から国土交通省は生産性革命プロジェクトをスタートさせた。プロジェクトの一つに建設業界の生産性向上を目的とした「i-Construction」がある。
「i-Construction」の中身は以下の3つである。
1.ICTを全面的に活用した土工、
2.全体最適の導入(コンクリート工の規格の標準化等)、
3.施工時期の平準化
以下、それぞれについて記載する。
1.ICTを全面的に活用した土工
ICT(information and communication technology)とは、情報通信技術のことである。ICT土工は主に以下の3つである。
1つ目にUAV(ドローン等などの無人航空機)による測量。従来は、人が現場に行って測量するが、危険も伴うし時間もかかっていたが、UAV(無人航空機)による写真測量では、短時間で3次元測量ができる。
また、検査段階に、UAVによる3次元測量を活用した検査等により、出来形の書類は不要となり、検査項目が半減する(ドローン等による検査の省力化)。
2つ目に、設計・施工計画段階において、3次元測量データ(現況地形)と設計図面との差分から、施工量(切土、盛土量)を自動算出することである。従来は、人が設計図から施工土量を算出していた。
3つ目に、施工段階において、3次元設計データ等により、ICT建設機械を自動制御し、建設現場のIoTを実施することである。(IoTはセンサーなどが付された機械がネットワークとつながった状態のことであり、建設現場のIoTとは現場にいないけれど機械の状況を確認できて移動時間が少なくて済むよということである)
2.全体最適の導入(コンクリート工の規格の標準化等)
規格の標準化や全体最適設計の導入、工程の改善を図ることで生産性向上技術の全国展開を進め、現場ごとの個別最適から一連の事業区間や全国の事業を想定した最適化を行い、コンクリート工の生産性向上を目指す。
(現場ごとに合わせた工法でなく、全国で同じような工法を取れば、調達すべき材料が大量生産されやすくなって生産性が向上して・・・という感じで全体を見て最適化しましょうということか?読解力がない自分にはきつい)
また、現場打ち、プレキャストそれぞれにおける生産性向上技術を全国に普及させるためにガイドラインを整備。
3.施工時期の平準化
公共工事は納期が年度末(1-3月)の場合が多く、1-3月はかなり繁忙期である。一方、工事の発注があまりされていない4-6月は閑散期である。仕事が年度末に集中せずに年度を通して仕事を受けることができれば、繁忙期の休暇が無い状態を解消できるようになる・・・はず?
それ以前に、建設業界には、氷河期世代が少ないという問題もある。
(参考文献)
i-Construction~建設現場の生産性向上の取り組みについて(2015)https://www.mlit.go.jp/common/001118342.pdf
i-Constructionの推進()https://www.mlit.go.jp/common/001149595.pdf
0 件のコメント:
コメントを投稿